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↑札幌を舞台にした“事件モノ”で、モデルとなっている札幌市内各所の感じが判ることも手伝って、一寸夢中になった。愉しい!!そして、少し余韻が残る…
物語は、刑事志望の新人巡査である梅津康晴の冒険、成長という事柄を軸に、先輩ということになる刑事達や、彼らと対立的な人達や、事件関係者等の視点で、時間軸に沿ってスピーディーに展開する。なかなかに夢中になってしまう。
作中世界では、札幌の都心部に「札幌方面中央警察署」と、「札幌方面中央警察署 南支署」とが在る。(※作品と然程関係は無いが…現実に「札幌方面中央警察署」は在るが、「同 南支署」というのは無いようだ…古くは「札幌中央警察署」が在って、札幌が大きくなって行く中で「札幌西警察署」、「札幌南警察署」が分離開署したという経過、札幌の政令指定都市化を契機に“方面本部”という制度が入って「札幌方面中央警察署」というようになって行った経過は在るようだ…札幌で、一般的にはは単に“中央警察署”と呼ばれているような気がするが…)
「札幌方面中央警察署 南支署」に所属する、刑事志望の新人巡査である梅津康晴…彼は交番勤務の傍らで、刑事一課に出入りし、未決事件の関連事項を知り、非番を利用して独自に情報収集を行い、刑事一課の班長である早矢仕(はやし)警部補にそれを伝えるというようなことをしていた。彼がもたらした情報により、容疑者の逮捕に繋がった事例も幾分在った…そういう妙に熱心な他方、「遺体発見」の報を受けて交番から現場に駆け付けた際、「血を流した状態で放置された遺体」を初めて直接視て驚き、気を失ってしまったことから署内で“キゼツ”というニックネームを賜ってしまっている…
この“キゼツ”こと梅津康晴巡査が気に掛っているのは、「かごダッシュ」と呼ばれる若者の犯罪だった。コンビニで商品を陳列棚から取ってレジへ運ぶかごに沢山のモノを入れ、精算をせずに出口から外に逃げ、待機していた仲間の車で去ってしまうという事件だった。これは、「少し重い罪」ということになる“強盗”に問われる事案だ。携わっている若者達を何とか見付けてみようと、自身も若い梅津康晴巡査は、“潜入捜査”(?)のような独自活動に及んでしまっている…
そして問題の人物に出くわすことになるのだが…“キゼツ”こと梅津康晴巡査に危険が迫る…
危険が迫った“キゼツ”こと梅津康晴巡査の救出を巡り、「札幌方面中央警察署 南支署」とは色々な意味で“犬猿の仲”である「札幌方面中央警察署」がどうしたものか動いた…そして…色々なことが噴出し、次々と事件が発生する…
物語の性質上、これ以上の詳述は避けなければなるまい…
大きな街の、管轄区域が隣接する警察署の関係者が、互いに何となく「傍目には強過ぎるような対抗意識」を持っているように見えてしまうというのは、或いは実際には在るのかもしれないが…本作のそうした“対抗意識”は、単純なモノでもない…
それにしても…何かにつけて酷く一生懸命な、“キゼツ”こと梅津康晴巡査…素敵な作中人物である。作者は、或いは“シリーズ”を意識しているのかもしれないと思った面も在った…
とにかく愉しい作品で、多くの皆さんにお勧めしたい!

















