今年は、4年毎に催されるバスケットボールの世界選手権の年だ。“FIBA2010”である!!
>> 2010 FIBA World Championship Turkey - powered by fiba.comバスケットボールの国際競技だが、1992年のバルセロナ五輪で「プロ選手出場」が認められて以降、様子が変わった。
1992年のバルセロナ五輪では、NBAのスター選手が集まった“ドリームチーム”と呼ばれた米国チームが大変な話題となった。以降、世界のプロリーグで最も華やかで大規模なNBA(6ヶ月のレギュラーシーズンという期間も各国のプロリーグとして最長で、その期間に82試合という試合数も最大である…)に各国の有望選手がどんどん参加するようにもなり、各国代表チームと米国チームの実力差も“紙一重”になってきた。1990年代後半には、米国チームも国際競技で「簡単には勝てない」状態にさえなってきている。
という訳で“FIBA2010”に話題を戻す…
今年の大会はトルコで開催される。8月28日から9月12日の期間だ。24チームが参加する。
この間、最初は6チームずつの4グループに分かれて予選を行い、各グループから上位4チームがトーナメントに進んで優勝を争う。前回、日本で開催の“FIBA2006”と方式は同じだ。
登場チームを予選グループ毎に挙げておく。チームの並び順はアルファベット順である。
<グループA>
アンゴラ Angola
アルゼンチン Argentina
オーストラリア Australia
ドイツ Germany
ヨルダン Jordan
セルビア Serbia
<グループB>
ブラジル Brazil
クロアチア Croatia
イラン Iran
チュニジア Tunisia
スロヴェニア Slovenia
米国 USA
<グループC>
中国 China
コートジヴォワール Cote d'Ivoire
ギリシア Greece
ロシア Russia
プエルトリコ Puerto Rico
トルコ Turkey
<グループD>
カナダ Canada
フランス France
レバノン Lebanon
リトアニア Lithuania
ニュージーランド New Zealand
スペイン Spain
以上の24チームがトルコでの本大会に臨む。各チームは目下“親善試合”等で最終調整を行っており、本大会の少し前に12名のベンチ入りメンバーは確定していく…
私が注目するのは…<グループB>である!!
<グループB>には、ウォリアーズの選手も本大会メンバーに残りそうな米国チームが在るが、私にとっては
「FIBA2006、札幌の予選ラウンド」の想い出と共に在るスロヴェニアチームがこのグループに在るのが注目の理由である!!
米国チームのウォリアーズ選手に関してである…
ウォリアーズは、来季に向けてセンターやパワーフォワードといったポジションをこなすデイヴィッド・リーを、ニューヨークとのトレードで獲得した。ウォリアーズでは#10のユニフォームを着用することになっている…(このトレードで、ウォリアーズファンが愛した選手達を随分とニューヨークへ送ったのだったが…)
リーは大変に才能溢れる選手で、ニューヨークのチーム成績が然程振るわないにも拘らずオールスターに出場した実力を持っている。今回の米国チームでも先発候補として大いに期待されていた…それどころか、監督はリーをチームの“枢軸”とさえ考えていたらしい…しかし…指を傷めてしまった…この怪我のために、リーはFIBA2010への出場を断念してしまった…(NBAの開幕には何とか間に合ってくれそうな状況だが、未だよく判らない…以前のチームが在ったニューヨークも結構な場所だが、ベイエリアも良い所だ!!活躍を祈りたい!!)
そしてカリー(#30)!!昨年、NBA新人選手としてウォリアーズでデビューした。エリス(2010-11シーズンもウォリアーズを引っ張ってくれるであろう若きエース。#8)やモロー(寧ろ無名だった選手ながら活躍した若手。2010-11シーズンはニュージャージーに移った…)といった選手達と一緒に“三銃士”というような活躍を見せてくれた。「失点した分は得点せよ!!」を地で行くウォリアーズのスタイルの中で、彼は新人離れした巧妙なアシストを見せてくれた…2009-10シーズンのウォリアーズは、「並み居る強豪に只管に挑む若きチーム」という按配で、なかなか勝てなかった…(残念…)それでもカリーはインタビューで「僕達は何としても勝ちたい」と―或いはプロ選手なら“当然”かもしれないが…―いう発言を繰り返していた…その都度「そうだ!!頑張れカリー!!」と応援していたのだが…(2010-11シーズンも応援を続ける!!!)
この何か惹かれる若きカリーだが、FIBA2010に出場するチームのメンバー選考経過の中で残っている!!ここで何とか粘って、トルコの本大会で活躍し、自信を掴んでベイエリアに帰って欲しい!!
そしてスロヴェニアチームである。このチームは、FIBA2006の際には札幌で予選を戦い、さいたまスーパーアリーナのトーナメントに進み、今回の開催国であるトルコのチームに敗れたという経過がある。その因縁のトルコに乗り込んで、一暴れしてもらいたいものだが…
実はこのスロヴェニアチームに注目するのは
「FIBA2006、札幌の予選ラウンドの想い出と共に在る」からに他ならない…
米国旅行でウォリアーズに出遭って以来、バスケットボール観戦が大好きになった私は、FIBA2006の予選が「稚内からでも行き易い」、更に「“居候場所”も在る」という、私にとっては実に素晴らしい条件の札幌で開催されることを知り、「何としても観に行く!!」と考えていた。そう思っていると…大会運営を手伝うボランティアを募集していることを知った。そういう型で近くに行って、有名選手を少し近くで視たり、一流の試合の雰囲気に触れるのも愉しいであろうと応募した…選考されたので「“夏休み”について、私には“シード権”が在る!!!」とオフィスで強引に主張して確り休暇を得て、札幌に出掛けた…
その札幌で出会ったのがスロヴェニアチームだった!!あれから4年も経ってしまったのか、と思うと感慨深いのだが、あの札幌での彼らの勇姿は忘れられない…
スロヴェニアは…“東欧”と呼ばれた地域が変化を続けていた1990年代にユーゴスラヴィアから独立した小国である。
“球技の王国”という様相も在って、各競技でなかなか好いチームを送り出していたユーゴスラヴィアの伝統の中、スロヴェニアもなかなか好いバスケットボールの伝統が在る。しかし、“スロヴェニアチーム”としては1990年代に独立して以降の国際大会出場歴のみで、どうしても「新興チーム」という位置になってしまう…オリンピックや世界選手権での優勝や上位入賞という次元の、大きな実績は未だ無い…
札幌で出会ったスロヴェニアチーム…何か「俺達のチームの歴史は、俺達の手で創り上げる」とでもいうような、「清新な気迫」のようなもの、「勝利への渇望」のようなものが溢れ、実に魅力的だった!!
あの時も…同一グループに米国チームが在った…米国チームとの試合は、各選手共、殊更に気合が入っていた…
試合開始直前…会場の隅では、「チームUSA!!」のアナウンスや場内の大歓声―大会の予選各会場は、今ひとつの入場状況だったらしいが、札幌は全国のバスケットボール好きが入場券を奪い合うような状況だったらしい…殊に米国チームが絡む試合は“満員御礼”だった…―と共に華麗に入場した脇で、スロヴェニアチームは円陣を組んでいた…世界選手権の晴れ舞台ということで、本国や大使館から来たスロヴェニアの関係者が愛想好く「君達、存分にやってくれたまえ」というような調子で何か言っている横で、各選手からは漫画『北斗の拳』の拳士のように闘気が立ち上っている。主将の、普段は物静かな“ラショー”ことネステローヴィチが目配せし、「スロヴェニア!!」と各選手は雄叫びを上げる…「チームスロヴェ…」とアナウンスが終わらない間に「伝統の名門、なにするものぞ!!我等が返り討ちにしてくれる!!」とばかりに気合十分でズカズカとコートに進んで行く…この時の様子が忘れられない!!
あの時の対米国戦…第3クォーターまでは「かなり圧されている?」という雰囲気も在ったのだが…第4クォーター開始直前、場内に『アイ・オブ・ザ・タイガー』が流れると、スロヴェニア各選手は何か妙に力が入り始めた。
あの第4クォーター…「最後の反攻」とばかりに、彼らは必死にプレイしていた。欧州屈指のポイントガードとも評されるラコヴィッチは、迎撃戦闘機のように米国のガード陣に纏わりついた…ナックバーは強引に斬り込むばかりではなく、速射砲のような長いシュートを決めていた…ネステローヴィチやブレゼッツは、「敵軍勢の前に立ちはだかる荒武者」のように必死にディフェンスをしていた…しかし…残念ながら敗れてしまったのだった…
開催地がトルコなのもスロヴェニアにとっては“因縁”だが、4年前も対戦している米国と対戦するのも“因縁”である。きっと名勝負になるであろう…
今回は、「スロヴェニアVS米国」が非常に楽しみだ!!順調なら…米国チームではガードのポジションにウォリアーズのカリーが登場する筈だが、彼を迎え撃つのはあのラコヴィッチだ!!
ラコヴィッチ…スロヴェニアチームの練習で、他の選手が黙々とフリースローの練習をやっている横で、一人だけ「ドリブルをしながらシュート」という自身の“動き”を反復確認するような練習をしている選手である…迎撃戦闘機のような動きの良さと、それを活かした巧妙なアシストやシュートを身上とするベテランのラコヴィッチ…カリーにとっては“難敵”であろう…
長くなったが…FIBA2010の話題はこれからも少々取り上げたい…