↑戦後日本の軍事関係の事柄や、方々での戦争の経過を踏まえて論じるというエッセイである。なかなかに興味深かった。
題名の「千羽鶴」という語であるが、これは「平和や安寧を独善的な迄に只管に祈る行為」を象徴させている表現だ。「只管に祈る」だけでは平和や安寧が得られるのでもないのだから、色々な事柄を学んで考えることをもっとしなければならないという意図だ。加えて、紛争地や災害の地域へ祈りを込めて「千羽鶴」を贈るというのも見受けられるが、これは贈る側の独善であるという場合が殆どであろうという話題も提起されていた。
日本国内では「軍事」というような事柄は、特殊に過ぎるか、極一部の好事家が関心を寄せることであるかのような扱いかもしれない。が、存外に重要な事柄で、時には顧みる位の必要性は在るであろう。本書では「戦死」というような事柄を巡る事象や、過去の戦争の終幕というような事柄、更に日本の周辺で発生し得るかもしれない事象や、最近のガザやウクライナの件等に関しても論じられている。
「国防」という事柄や「国連の役割の経過」という事柄は非常に有益な情報であるように思った。例えば海保と海自が連携して輸送船段を護るというような想定の演習のようなことは聞かないが、想定すべきが余り想定されていないかもしれないのが「国防」かもしれない。そして、過大な期待は禁物だが、過小評価して無視する訳にも行かないのが「国連」なのだとも感じた。
本書は学び、考えるヒントを色々と与えてくれるエッセイである。広く読まれるべきであると思った。
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