『探偵はBARにいる3』

映画が好評を博し、“シリーズ”になって近々“第3作”が公開されるという『探偵はBARにいる』は何となく気に入っている。過去の2作の映画は、大変に愉しく映画館で観た…

これは映画が登場する以前から、原案になった小説が非常に気に入っていて、その故に映画に興味を覚えたのだが、小説と映画とは各々に違う愉しさが在ると思える。

映画の第1作、第2作は「一応、小説の原案が在る」のだが、第3作は「オリジナル脚本」であるという…

↓その「オリジナル脚本」を基礎に創った小説が、映画公開に先駆けて登場していた…

探偵はBARにいる3 (ハヤカワ文庫JA) [ 古沢 良太 ]



↑大変に愉しく読了した…

映画の原案になった小説は「“ススキノ探偵”のシリーズ」と通称されている。初期の作品は「(小説が世に出た)1990年代頃、“一昔も前”(1980年代頃)を振り返っている」という体裁で、主人公の探偵が“俺”と一人称で語り、彼の氏名が明確にならない型で進行する。主人公は30歳前後というイメージだ…作者が他シリーズ等に勤しんでいたらしく、暫く作品が登場しない時期を経て再登場した時には、初期の何本かの作品の時代から十数年を経ていて、主人公は40代になっている。その後、作品が登場する都度に年齢は重ねられている…最も新しい作品では50代半ば位だったと記憶する…

対して映画は…映画が制作されている時期の物語と設定されている。主人公は“探偵”と呼ばれ、氏名が明らかにならないのは小説と同じだ。細々した設定―小説で綴られる変な拘りや、行動様式等々―に多少の違いは在る。

小説も映画も共通なのは…「用が在ったら、ここへ電話してくれ」と行きつけのバー<ケラー・オオハタ>のカードを他所の人に差し出すという振舞いだ…そこから小説の第1作は『探偵はバーにいる』で、映画化に際してのシリーズ名は『探偵はBARにいる』になった訳だが…

本作『探偵はBARにいる3』だが、時代設定を少し変えての、言わば“翻案”という雰囲気も在る映画の「オリジナル脚本」をベースにはしていて、原案の小説を綴った東直己が手を掛けているのでもないが、それでも原案の世界観が巧く滲んでいる…

“探偵”を訪ねて現れた依頼人は、ガールフレンドが行方を晦ましてしまったことから、探し出すように依頼する。それを受けて探り始めると…何やらとんでもない事態が進行していて、“探偵”はそれに巻き込まれて奮戦する…

こういう物語…内容に関して詳しく綴るのは野暮というモノだ…

実は…「大好きなシリーズなのに、映画を観る機会を設け悪い?」とノベライズの本を入手して読了したが…映画を観る機会も設けられるかもしれない…

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