こういう時には、著しく気持ちが逸り、目的の場所へ異常な程に早く向かってしまうことが往々にして在るのだが…宿の近所で仕入れた“おでん”を朝食に摘み、珈琲も求めて気を静めて、<SL人吉>が熊本に現れるのを「少しばかり待てば…」程度の時間帯を目掛けて出発した。
熊本駅で駅員さんに尋ねると、<SL人吉>は出発の20分程度前に現れることが判った。多少駅前の様子を伺って、それからホームへ向かうと好い程度だった…
3月から11月までの運行で、地元では「酷く特別」でもなかろうし、平日であったことから「到着を待つ」という人はそれ程多い感じはしなかった…
熊本駅の在来線は、地上部のホームと、高架部のホームが在る。<SL人吉>は高架の側に現れる…
↓熊本駅に<SL人吉>が現れる時は、こんな具合だ…デジカメの動画機能で撮ってしまった…
↑列車の後尾にディーゼル機関車を連結し、後尾から列車が牽引されて現れる…発車時には、蒸気機関車を先頭に進むようになる…ディーゼル機関車は、何時の間にか切り離され、静かにホームから出て行ってしまう…
↓列車が停止すると、機関車の見易い位置に半ば駆け足で寄ってしまった…

↑大正生まれの機関車だが、磨き上げられてピカピカだ…
↓恐らく、石炭を加えた際に黒い煙が煙突から吐き出されるのであろう…

↑蒸気機関車の煙は、白いモノや黒いモノが混じっていて、視る都度に様子が異なっている…
↓蒸気機関車にマッチする黒系の客車…乗降口には「ハチロク」という機関車の愛称を想起させるロゴマークも入る…

↑古い車輌に見受けられるように、号車番号や行先表示は、「プレート(ボード)を嵌める」方式が採られている。それでも、「黒地に金文字」に揃えられている…
↓客車の中…昔の車輌を想起させる、木製風(実際には金属等の車体に板を薄くしたモノを貼るのであろう…)な感じで、クロスシート方式に座席を配している。

↑「鉄道車輌の中」という雰囲気でもあるが、寧ろ「街の洒落たカフェ」という風でも在るように思った…
↓私が陣取ったシート…

↑本当に、カフェやホテルのロビーで視掛けるような椅子に似た座り心地だった…
↓3輌編成で、1号車と3号車には画のような展望ラウンジが設えられている。

↑私自身は2号車に陣取ったが、2号車には売店が在る…そうした設えであることから、3輌編成では在るが、一般的な列車よりも座席数は少なめだ…
↓次第に乗客も集まり、機関車の運転台でも準備が整って来た様子だ…

↓発車が間近になる…車掌さんがハンドベルを鳴らしながらホームを歩き、乗客に乗車を促す…

↑やがて「発車ッ!!」と大きな掛け声が聞こえ、汽笛が鳴り、列車は進み始める…
青空の下、<SL人吉>はゆっくりと進み始める…平日とは言え、「僅かな空席」という程度で、小さな子どもの居る親子連れからお年寄りまで、幅広い層の乗客がそれぞれの想いで乗車していた…
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