価格:1,000円 |
↑「もっと早くから観ておけば善かった…」と思った…大変に気に入った!!
盲目の市(いち)は、あての無いような旅を続けている…
或る日、市は同じく盲目の女が悪漢に暴力を振るわれている傍に居合わせた。通り掛った浪人がそれを止めようとする。浪人は悪漢と揉めるが、どういう訳か刀が抜けない。市も争いに巻き込まれそうになるが、その時、仕込み杖が一閃して悪漢を斬倒す…
こうして、どういう訳か刀が抜けない浪人と市は旅の道連れとなり、或る宿場町に至る。そこでは宿場町の顔役と、町を食物にする悪党一味の抗争が繰り広げられていて、二人はそれに巻き込まれてしまう。
こういうような物語で、往年の有名な作品『座頭市』シリーズをモチーフに…否、『座頭市』の主人公を女性に翻案―“いち”という名前…如何にも「時代モノの女性劇中人物」というのが似合う名だ…―した作品とされている…が、『座頭市』シリーズに親しんでいる訳でも、明るい訳でもないので、「独自の物語」として本作を大変愉しく観た。
市は、実は本当の父親なのかそうではないのかが判らないまま、かなり以前に分かれた後、会うことが叶っていない男を捜し求めていた。他方で、眼が不自由なことを呪い、自身や社会に心を閉ざしているようなところが在る。身を護るために仕込杖を振るって相手を斬ることも厭わず、「善悪の境目が見えるでもない」と嘯く…
彼女の道連れになる浪人…人が好いと言うのか、正義感が強い方で、傍目には“お節介”に見える程度に困った人の居る場面に首を突っ込むような男である。過ぎる程に善良で前向きな印象の男なのだが、「どうしても刀が抜けない」という深い心の傷を負っている。
この二人が、宿場町に蠢く、恐ろしく腕が立つ悪党の頭目と対峙する中で、互いの姿から各々に欠けていたモノを見出し、何時の間にか互いに惹かれるかのようになっていく。そうした中で、悪党の頭目との対決が展開する…
メインな感じの二人の展開に加え、悪党の跋扈に対して闘おうとする若親分とその父の件や、市を案内したことが切っ掛けで彼女に懐く少年の件などもなかなかに好かった…
何となく好い作品に出逢うことが叶った!!
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