Radio Music Society / Esperanza Spalding

偶々視掛けたアーティストが気になり、作品に触れて気に入り、「俄かファン」の謗りを気にも掛けず、「あれは佳いモノだ…」を連呼してみる…時々見受けられる現象だ…

偶々視掛けたアーティスト…個性的な歌声に、何か惹かれるものが在ったエスペランサ・スポルディングである…ラテン系の母、アフリカ系の父を持つ若い女性アーティストで、風貌も何か記憶に残る感じである…

「彼女の作品?」と思い立った時、丁度「旭川へ出掛ける」という用事が在った。「一寸CDショップへ寄ってみよう」と思い付いた…

思い付きは結構だったが…最初に立ち寄ってみた店で在庫が無く…「折角、250㎞も移動してやって来て寄ったのに!!」と妙に面白くない感じで、もう一軒寄ってみると…「在庫が在ります」というお話し!即座に御買上で、CDは250㎞北上することになった…

↓これが入手したディスクである…

Esperanza Spalding/Radio Music Society
↑なかなかに評価が高い作品だという…

エスペランサ・スポルディングはオレゴン州ポートランド市出身である。オレゴン州ポートランド市と言えば、札幌市の姉妹都市だ…私自身、札幌に縁は在るが、だからと言ってポートランドに何か縁が在ったでもないのだが…

エスペランサ・スポルディングはボーカリストとして注目された。斯界の先達の作品、演奏会に参加した訳だが、本来はベース奏者―幾つかの楽器を経験しながら、ベースに至ったようである…―であり、作曲、作詞もする。やがて自作曲を演奏し、歌う作品が注目されるようになって行った。

今般入手した『Radio Music Society』は、エスペランサ・スポルディングの(現時点で)最も新しいアルバムということになる。2012年3月発表だ…

エスペランサ・スポルディングは「ジャズのアーティスト」ということになっていて、ジャズ系のアーティストとして各種音楽賞の受賞歴も有しているが、私はもっと漠然と「ミュージシャン」、「音楽家」という捉え方をしている。私自身の場合、音楽を聴いてみる場面で然程“ジャンル”に拘泥はしないので、彼女に限らず、殆どのアーティストに関して、「ミュージシャン」、「音楽家」という漠然とした捉え方をする傾向に在るのだが…

実際に『Radio Music Society』の各作品を聴けば、“ジャズ”という用語を耳にした時に何となく思い浮かべるような音楽よりも、最近の“ポップス”、或いは“R&B”や“ダンスミュージック”、更にやや「広義の“ロック系”」に寄ったような雰囲気であったり、クラシックの世界で“現代音楽”と呼んでいるようなモノを想起させたりという具合だ。或いは“クロスオーヴァー”とでも呼ぶ概念なのか?とにかく、“ジャンル”の呼称を耳にした場合に何となく思い浮かべるようなモノが「どうでもよくなってしまう」ような作品だと思う。

↓アルバム『Radio Music Society』の中から<City of Roses>である…

↑何処かの学生と見受けられるバックバンドを従えて、エスペランサ・スポルディングがベースを演奏しながら<City of Roses>を歌う様子が視られる…

<City of Roses>(シティー・オブ・ローゼズ)…「薔薇の街」ということになるが、これはポートランドのニックネームである。

“謂れ”がやや解り難いのだが…ポートランドでは薔薇園造りが盛んで、それが素敵である街ということで、“City of Roses”、「薔薇の街」というニックネームが登場したらしい。因みに…NBAのポートランド・トレイルブレイザーズの本拠地は<ローズ・ガーデン・アリーナ>と言う。「薔薇園競技場」という訳だが、この命名も“City of Roses”、「薔薇の街」というニックネームに因むものであるという。序でながら、“ガーデン”としたのは、有名な“マジソン・スクエア・ガーデン”やら“ボストン・ガーデン”というような伝統を誇る場所を意識したらしいが…

エスペランサ・スポルディングの<City of Roses>は、「故郷の街の歌」、「故郷への想いの歌」というようなことになる。

その歌詞の内容は…

***** (拙訳) *****
「薔薇の街」では
赤煉瓦の街路に緑の枝
雨の日は寒々しいでもなく
と言っても降り注ぐものはここを賑やかにする個性的な人々の営み
街の公園、野生のベリー、そして古い橋
流れる川は幸福を運ぶ、海の方から
山は雪を被り、静かに私の頭上に聳える
そして何処に在っても私はこんなルーツと共に在り、そして気付く
私は何時も天国の小さなかけらを、私自身のこうした記憶を抱えている

薔薇の街から 薔薇の街
薔薇の街 薔薇の街
薔薇の街 薔薇の街
薔薇の街 薔薇の街

川を下ってみれば、ウィークエンドマーケット
晴れた土曜日にウォーターフロントは賑やかになる
露天商や若者が、望み得る、または考え得る全ての人達が
忙しく荷物を運び続けている
農家の人は街で新鮮なトウモロコシを売り
ミュージシャンは張り切ってジャズシーンを盛り上げる
そして何処に在っても私はこんなルーツと共に在り、そして気付く
私は何時も天国の小さなかけらを、私自身のこうした記憶を抱えている
世界中へ私はこんなルーツと共に出掛けて行く そう 私は気付いた
何処へ旅に出ようとも私は私自身と共に、こうした私の記憶と共に旅を続ける

薔薇の街から 薔薇の街
薔薇の街 薔薇の街
薔薇の街 薔薇の街
薔薇の街 薔薇の街

世界中へ私はこんなルーツと共に出掛けて行く そして私は気付いた
私は何時も天国の小さなかけらを、私自身のこうした記憶を抱えている
世界中へ私はこんなルーツと共に出かけて行く そう 私は気付いた
何処へ旅に出ようとも私は私自身と共に、私の心に生きるポートランドと共に旅を続ける

***** (拙訳) *****

要約するならば…

美しい街並みに生き生きとした人達が行き交っている。川が流れ、見上げると雪を頂いた山が聳え立っている。そんな街での「天国の小さなかけら」のような素晴らしい思い出。そんな思い出と共に生き、何処へ行っても忘れない。

というようなことになるだろうか…

「薔薇の街」の連呼の部分…「シティ・オブ・ローゼズ♪」が繰り返される部分のメロディーが気に入っていて、最近はぼんやりしていると、この部分が思い浮かぶことも在る…

というようなことで、何か非常に気に入ったので、この<City of Roses>を含む『Radio Music Society』をウォークマンに確りと入れた。出先でも楽しむことが出来るようになった訳だ!!

HMV ONLINE↓(拙訳)の際に参照した歌詞はこちら…

In the city of, roses
Streets lined with red brick, and green branches
Weren't rainy days that might seem bleak
Our rain is the paint that makes the land lush and the folks unique
City parks, wild berries, and old bridges
rolling river bringing goods to and from the sea
A mountain hooded in snow silently watching over me
And Anywhere I go these roots are with me, and I find,
I take along a little piece of heaven, with these memories of mine

From the city of roses, city of roses
City of roses, city of roses
City of roses, city of roses
City of roses, city of roses

Down along the river, weekend market
On sunny Saturdays the water front comes alive
The street vendors and hippies they keep a hemp sack flying
All the people you could wish for or imagine
from the Farmer in the city selling fresh corn beans
Musicians hustling To make sure that there's a thriving jazz scene
And Anywhere I go these Roots are with me, and I find,
I take along a little piece of heaven, with these memories of mine
Everywhere I go these roots are with me, yeah and I find,
Wherever I may travel I take with me, these memories of mine

From the city of roses, city of roses,
City of roses, city of roses
City of roses, city of roses
City of roses, city of roses

Everywhere I go these Roots are with me, and I find,
I take along a little piece of heaven, with these memories of mine
Everywhere I go these roots are with me, yeah and I find,
Wherever I may travel I take with me, Portland in my mind

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック