SRO(1) 警視庁広域捜査専任特別調査室(中公文庫)
↑「先回り」な話しになってしまうが、連休前半に読んだこの第1作が愉しかったので「続き?」と思い、連休後半はシリーズの続作を次々と愉しんだ…それほどに面白い!!
これは警察の架空の―知られていないだけで、実は密かに実在するのかもしれない?!―部署の面々が、難事件に取組むというサスペンスである。雰囲気が、米国のテレビシリーズのようだ…実際、部署が新設された直後、室長が友人を訪ねた場面で「アメリカのテレビみたいじゃないか!?」という趣旨の事を口にする場面さえ在るのだが…
警視庁に「広域捜査専任特別調査室」という部署が新設された。室長の山根の発案で「米国のFBIのように、都道府県警察の管轄に囚われず、永く未解決になっているような重大事件を捜査する」ための部署ということだった。
室長の山根の下、「副室長として新部署に異動すると、同期では最速の昇進」ということでやって来た、警察庁の女性キャリアである芝原の他、3人のキャリア組の刑事達と2人の事務担当者が配属され、新部署がスタートした。計5人のキャリア組捜査官を擁する型の華々しいスタートだが、多数の部下を擁している訳ではない。7人だけである。そして3人のキャリア組の刑事達だが、各々に事情が在って、他に配置する部署が無かったというような事情で新部署にやって来た…
「広域捜査専任特別調査室」は芝原の発案で“SRO”という略称で呼ぶか、単に“調査室”と呼ぼうというようなことになって、とりあえずスタートした。当初は「何をするのか?」という状態であった…
新部署がスタートし、山根が着目したのは山梨県内で発見された白骨遺体だった。遺体が見付かった場合に身元が判明し難いよう、指紋が在る部分を切断したり、治療痕が在る(と推定される)歯を抜いてしまう等、妙な処理が施されていた。その種の白骨遺体が発見された例は幾つも在り、半ば都市伝説のように「恐るべき連続殺人犯が居て、遺体の身元が判り難くなるようにわざわざ処理をして埋めている?」と囁かれていた。その恐るべき連続殺人犯は、遺体に処理をする手口に因んで“ドクター”と仮称された…
山根は白骨遺体や行方不明者に関する調査に着手し、“ドクター”らしき者が「実在する」と考えるに至った…
ということで、SROの面々は「“ドクター”と仮称される連続殺人犯」を炙り出すことに取組んで行く…“トップダウン”で新設された部署で、発案者で室長の山根以外は「訳の判らない部署に流された…」という雰囲気に満ちていたのだが、次第に各々の個性を活かして一丸となって「謎の凶悪犯」を追跡することになる…
「各々に事情」という“曲者”が集まっていて、彼らが各々の“事情”に立ち向かって乗り越える様がシリーズを通じて描かれるのだが、この第1作は「集まったバラバラな男女」が目標を見出して一致団結して難敵に向かっていくようになるという展開が面白い。
この記事へのコメント