『靄の旋律』

↓久し振りにスウェーデンの愉しい作品に出くわした!!



靄の旋律 国家刑事警察特別捜査班(集英社文庫)

↑彼の国では大変に評判が好く、シリーズ化されているそうだが、その第1作である。

スウェーデンには、各管轄地域で事件捜査等を行う地方毎の警察の他、広域事件や重要事件への対応を行う“国家警察”というものが在るそうだ。本作は、その“国家警察”に設けられた「特捜班」の活躍を描くものである。

ポール・イェルム警部補は、銃を手に職員等を人質として移民局に立て篭もる男が現れた事件で現場に赴き、男が立て篭もる部屋に乗り込んで男を逮捕した。

が、その時に発砲してしまったことが部内で問題化し、立場が悪くなっていた…

そこに国家警察のフルティーン警部が現れ、イェルムは彼の捜査班に移籍することになった。

フルティーン警部の「特捜班」は、重大事件に機動的に対応することを目指して急遽設置されることになったもので、イェルムを含めて6名の刑事が各地から集められて編成された。

「特捜班」が対応することとなった事件は、“連続”と見受けられる有力実業家の殺害事件であった。

マフィアか何かのやるように、頭に2発の銃弾を撃ち込むというやり方で有力実業家が殺害されてしまったが、証拠らしい証拠も残さず、“プロ”の犯行を窺わせる状況だ…

「特捜班」の任務は、この事件の容疑者を確保することと、連続している事件の防止である…

ということで、どのように展開するのかは、是非とも本作を紐解いてみて頂きたい…被害者同士の繋がりを調べて事件の動機を何とか探ろうとしてみたり、被害者の過去の行状から関係する人物を探り出そうとしてみたりと、「特捜班」は試行錯誤を重ねる…やがて思わぬ手掛かりが見付かり、事件は急展開を見せる…

「スウェーデンの刑事モノ」と言えば、60年代から70年代の“マルティン・ベック”や、90年代以降の“クルト・ヴァランダー”で見受けられた「人間臭さ」と、それぞれの「時代のテーマ」を織り込んだような物語を想起するが、本作もそうした「善い伝統」を受け継いでいるような面が在る。

「好評シリーズ」らしいので、是非とも他の作品も読んでみたい!!

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