↓既に何冊か読んでいるが、“大隈重信”のモノは読み応えが在った。
大隈重信 1838-1922(佐賀偉人伝)
「読み応えが在った」というのは“量”という意味ではない。ページ数や本の厚みという“量”的なことは、シリーズの他のモノと大同小異である。
大隈重信は、明治初期に新しい諸制度を興した時期に官界で活躍していて、大正期に2回目となる首相を務めるに至るまで、或いはその後も政界、教育界、文化界での活動を非常に永く続けている。従って彼を巡る話題は非常に豊富なのだが、そうした話題をバランス好く取り上げ、加えて彼の生い立ちに関する情報にも詳しい。
著者自身が謙遜するように「光明にばかり紙幅が割かれている」と言ってしまえば「それまで」というような感じは否めないのだが、本書を読むと「話し好きで勉強家であって、視付けた課題に可能な限りの努力を傾注する」というような、逝去の際には“国民葬”と称する追悼会が大規模に催されたように、多くの人に敬慕された“大隈重信”という人物の姿がよく判る。
実は佐賀を訪ね、佐賀城本丸歴史館に加えて大隈重信記念館にも足を運んだ。その記念館で紹介されていたことも本書には在り、記憶を反芻することにもなった。
この佐賀城本丸歴史館によるシリーズは、「郷土の歴史に関心を寄せるようになった高校生程度の若い人」から「手軽に読める」ことを念頭に編まれているシリーズらしい。佐賀城本丸歴史館自体で収蔵するモノや、他所に在るモノも含めて、図版も豊富な本で親しみ易い。なかなかに価値が在ると思うので、シリーズには今後も注目したい。
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