『北辰群盗録』

“宿題”というのでもないが、少し以前に読了していて、未だ御紹介していなかった作品が在った…

↓“北海道ウェスタン”とでも言うような、独特の雰囲気が漂う、なかなか愉しい作品だ!!



北辰群盗録


箱館・五稜郭の戦いが終わった後、“敗軍の将”となった榎本武揚は、室蘭方面に開拓団として派遣していた関係者にその旨を伝えなければならなかった。最初に一人の士官にそれを命じたが、彼が“徹底抗戦論”の急先鋒で在ったことを思い出して思い直し、命令を一旦撤回して他の士官に改めてその役を命じた…

そんなことが在って数年後…件の「一旦命令を受けて撤回」の当事者だった士官は、東京で人足仕事をして糊口を凌いでいた…そこに軍関係者が現れ、彼は“北海道”と新たな名になった蝦夷地へ渡ることとなった…

軍関係者が人足をしていた彼を探し出して彼が蝦夷地へ渡ることとなったのは、“共和国騎兵隊”を名乗る群盗が北海道各地に跋扈するようになっていて、それを討伐する作戦を担う部隊の相談役という役目が求められたからであった…“共和国騎兵隊”…嘗ての同志達である可能性が高い…

ということで、開拓期の北海道を舞台に、「革命の夢」を胸に暴れる一団と、それを追う嘗ての同志との戦いが展開する…考えてみると、所謂“ウェスタン”は、日本史で言えば江戸時代の後期から明治時代前半位の時期を背景とした物語である。正しく、本作の時代が「“ウェスタン”の時代」である…

“群盗”と認識されている“共和国騎兵隊”と開拓使側との知恵比べ、根競べ、そして銃撃戦や騎馬戦…非常に鮮やかな印象を残してくれる…

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