『パラオ攻略戦』

「面白い!」ということになり、「続きは!?」ということになると、何冊にも亘って綴られている長編も、凄い勢いで読み進んでしまうものである…

↓ということで、「止まらない…」状況になって、『機動戦士ガンダムUC』の第4巻を勢いよく読了してしまった…



パラオ攻略戦 機動戦士ガンダムUC4


第3巻の最後…モビルスーツ<ユニコーン>は戦いの最中に「袖付き」ことネオ・ジオンに拿捕されてしまった…<ユニコーン>は「ラプラスの箱」なる重要機密に繋がっているとされるモノである。連邦軍はその奪回を図る…

「袖付き」の襲撃で大きな損害を被った連邦軍宇宙艦<ネェル・アーガマ>だったが、ここまで従事してきた行動が“隠密作戦”であったことから、補給と応急修理を受けただけで、引き続き任務を遂行する羽目になった…かなりキツい状況だ…

拿捕された<ユニコーン>が持ち去られたと見られるのは、資源採掘を目的にコロニーや地球との往来がし易い宙域に持ち込まれた小惑星<パラオ>であった。<パラオ>は「袖付き」と通称されるネオ・ジオンの拠点となっていたのだった…

<ネェル・アーガマ>は<パラオ>での作戦行動に向かおうとするのだが、「袖付き」の襲撃に生き残ったモビルスーツパイロットのリディと、かの“オードリー”、そしてバナージの友人である避難民だった2人の民間人は、補給に現れた輸送艦に乗せられて移動することになった…そしてここで、リディは大胆な行動に出る…

<ユニコーン>に乗っていたバナージは、「貧しい、古びた鉱山町」の様相を呈している<パラオ>に連れ去られた。パラオでは、ネオ・ジオンに身を投じる人々の様子を垣間見ることになる…

やがて…<ネェル・アーガマ>による作戦行動が始まった…更に、技術の粋が集められた<ユニコーン>に隠された意図が示唆される…

ということで…未読の方のお愉しみを妨げない意味で、これ以上を綴ることは控えたいが、主要な劇中人物達が更に掘り下げられながら、資源採掘を目的に小惑星を組み合わせて構成された人口天体を攻撃するという、SFならではの戦闘がテンポ良く描かれる…

この巻では、主人公のバナージの前に作品の比較的早い段階で登場したネオ・ジオンの女性パイロット、マリーダに脚光が当たっている。哀しい運命を負った人物である…

この巻では、バナージが“戦争”や“テロリズム”や「克服し難い貧しさを負った人々」というような問題を考える場面が在る…何か、“宇宙世紀”という架空の歴史に仮託しながら、「現代世界に淀んでいるもの」を考えるような一面が在る…或いはこの作品の“らしさ”であるような気がする…更に言えば、「架空の世界の物語に仮託して現代を語ろうとする」というのは「“SF”と呼ばれるジャンルの在り方そのもの」かもしれない…

何気なく出くわした作品だが…なかなかの秀作で、益々「続き!?」という状況になってきた…

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