<航海日誌>:9月14日

*旅行期間中のメモを整理し、<航海日誌>と題して公開する…

9月14日(火)

昨日は移動で少々草臥れたのか、早々に眠ってしまった…他方、真夜中の妙な時間に目を醒まし、今度は寝付かれずに多少困った…

朝7時台…日本時間の5時台に起き出した…ホテルの朝食を頂く…

ホテルの前に半袖Tシャツ1枚で出てみれば…やや肌寒かった…しかし次第に「やや暑い…」という按配になってきた…内陸型気候のユジノサハリンスクである…

今日はバスに乗った。“バス”と言っても、日本のバスのイメージに近いものではなく、10人程度が乗込めるワゴン車のような車輌を利用した代物だ…実は…こういうものには初めて乗った…

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乗込むと運賃の14ルーブルを運転手に渡すようになっている。運転手席に手が届かない場合は「ピェレダイチェ…」(渡して…)と近くに陣取った人を経由して手渡す…降りたい停留所の辺りで「アスタノーヴィチェ…」(停めて…)などと運転手に声掛けして停車する…乗客はそのまま下車する…

細かく乗客は入れ替わる…時々誰かの携帯電話が鳴る…何か派手目な着信音を採用している人が多いようだ…華々しい“着ウタ”風のものが目立つ。中には「ナターリャ…クトータズヴォーニット…」(ナターリャ、誰かから電話だ…)とSF映画のメカのように、妙な合成音声の呼び掛けを入れている人も…これを聞いて、笑いを堪えた…

そのうち、「何語?」という按配の、明らかにロシア語では無い話し声がしている…“多民族”な国である…帝政時代には「諸民族の…」…止めておこう…

その「何語?」という按配の話し声の主は…運転手だった…運転手がハンドルを片手に何やら電話をしていた…「頼むぞ!!安全運転…」と何やら落ち着かない気分になる…

やがて私自身の目的地に到着し、用事を足しながら市内を歩き回った…これまで歩いたことが無かった辺りから、多少勝手知った辺りとゆっくり動いた…

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「ゆっくり動いた…」としたが、次第に動くのがキツいような陽射しになってきた…朝夕と日中の温度差が大きめなようだ…途中でスーパーマーケットを覗いて飲み物を仕入れてしまう…

街では、朝夕を考慮して上着を引っ掛けている人達が暑そうにしている他方、“夏の装い”という風情の人も多い…何か妙な按配だ…

鉄道駅近くの、都市間バスの切符売場の脇にカフェが在った。ピザの看板が出ているが…ピザを前面に押し出して売っている訳でも無かった…“カフカース風料理”と称して、幾分のメニューが在った…

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その“カフカース風料理”の中から、“シャシリク”というものを頼んだ。串に刺して焼き上げた肉だ…串から肉を外して、皿に載せて温め、付け合せに玉葱が添えられ、辛口ソースも付いて供された…悪くない…

そうこうしていたが、何か陽射しがキツくなってきた…ホテルで休憩の前に、近所のスーパーで部屋用の飲み物を求めることにした…飲み物の序でに、5月に気に入っていた“マッシュポテトの入ったピロシキ”を求め、これを「休憩のおやつ」ということで頂いた…

休憩を挟んで活動再開ということにした…

夕刻から夜は、稚内を訪れたことのあるジャズバンド<ヴレーミャ・ジャザ>のメンバーに会うことにした。「サハリンへ来て、時間が在れば是非一報を…」ということで、連絡先を残してくれてあった…今回はその一報が叶った訳である…

再開が叶ったのはベーシストのヴィターリー・ブィチコフ氏(以下ヴィターリーさん)と、ギタリストのアレクサンドル・ヴォルコフ氏(以下アレクサンドルさん)である…世代も近く、話しも合う。愉しい一時を過すことが叶った…

「下の娘の“チャイルドシート”」を確り備えたヴィターリーさんの愛車で彼らは待ち合わせのホテル前に登場した。「何処かへ一寸行ってみるか?」という話しになり、“ゴールヌィー・ヴォズドゥフ”(山の空気)へ上がってみた…

“ゴールヌィー・ヴォズドゥフ”(山の空気)というのは…ユジノサハリンスク市街の東側の山で、スキー場である。スキーのオフシーズンも、週末は山上へのゴンドラが動いているのだが、ウィークデーは動いていない…しかし、脇の道路から山上に上がることは出来る…

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実は、この高い場所からユジノサハリンスク市街を望んだということが無かった…一度視てみたかったのだが、お陰さまでそれを実現することが叶った訳だ!!手前の緑の向こうには、半ば夏のような陽射しに浮かび上がる市街のやや南寄りな辺りが拡がり、西寄りの郊外に農地らしきものが見え、西海岸のホルムスク方面に向かう際に越える峠道を擁する丘陵地形が影のように背景を構成している…

その後、ヴィターリーさんの御宅に御邪魔して“夕食会”というような運びになった…土産に<レズ・ツェッペリン>(女性4名で“レッド・ツェッペリン”作品を演奏しているバンド)や<ブライアン・ブロンバーグ・プレイ・ジミ・ヘンドリックス>(ジミ・ヘンドリックスによるギターの有名曲を、各種のベースを駆使して演奏したというユニークな作品)のディスクを持参したのだったが、気に入って頂けて幸いであった…殊にアレクサンドルさんはかなり熱心な“レッド・ツェッペリン”のファンで、偶々<レズ・ツェッペリン>を初めて聴いて、大いに興味を示していた…

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愉快な一時というのは直ぐに過ぎてしまう…タクシーを呼んでホテルへ帰還である…ユジノサハリンスク市内は、夜でも存外な交通量で少々愕く…

>>Voyage : SEP 2010 (Yuzhno-Sakhalinsk and Korsakov on Sakhalin, Russia)

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